灘区連絡会2月ビラ

発行:神鋼石炭火力発電公害問題灘区連絡会

灘区深田町3−5−1 灘民主商工会内

   TEL:078−843−7181


市民のみなさん

地球環境をこわす石炭火力発電は時代遅れです。

年間200万トンのCO2(二酸化炭素)排出の神鋼石炭火力発電は温暖化を一層進める

神戸市は住民の安全・健康優先の姿勢を

昨年(市民ネット)が提出した神鋼火力発電所に対する神戸市への「要求書」の回答ようやくと私たちの見解・意見をお知らせします。

<A=要求項目  B=神戸市の回答  C=私たちの見解・意見>

1、A=発電所の事故・故障は住民に知らせること。

  B=「環境保全協定」では環境に影響ないものは報告義務はない。

  C=公害機器以外の事故・故障等は報告無し。

2、A=欠陥「環境保全協定」を見直し住民代表を入れよ。

B=「神戸市民の環境を守る条例」は市長と会社の二者間協定になっており住民代表を入れる必 要はない。

  C=「環境を守る条例」は被害を受ける市民の参画条項がない。

3、A=石炭の産出国、炭種、重金属類、大気汚染物質等の排出量などを毎月公表せよ。

  B=協定に基づき1年分の報告を受け、審査した上で縦覧している。灘浜ガーデンバーデンで公 開している。

  C=中部電力は毎月公表、「協定」の常時公開はNOx・SOx・取排水温度差だけの不十分なもの。

4、A=太陽光など循環型エネルギーへ市の補助制度を

B=国が助成している。市は融資している。

C=京都市、横浜市は補助金などを出している。

5、A=神戸市の環境影響評価審査委員の公開を

B=委員のプライバシーの問題もあり研究・検討したい。

C=兵庫県は公開している。 

エネルギー・食料の自給は国の第1義的義務

デンマークの環境・エネルギー政策 No.1

 ヨーロッパの先進国は、度重なる戦争の経験から食料は国民の生命を守る上で、国のだ第1義務として確保することとし、多くの国が食糧自給率で100%を超えています。同様にエネルギーの自給率の向上にも力を入れています。

 デンマークも73年の第1次オイルショック時までは、日本と同様エネルギーの自給率は2%と異常な低さでした。これが2000年には139%まで急上昇しています。自給率の飛躍は北海油田の開発もありますが、国をあげての討論による国民合意で「エネルギー施策の転換」を行っています。中でも再生可能エネルギーの開発には徹底して力を入れています。

 97年には二酸化炭素の削減のため、石炭火力発電建設禁止を決議し、海の上に風力発電「洋上ウインドファーム」の建設促進を決めています。その結果2000年現在の再生可能エネルギーは消費エネルギーの11%、電力消費の18%にもなっています。

デンマークの再生可能エネルギー源のエネルギー供給量
風力発電
16.0
廃棄物
30.3
バイオガス
2.9
麦わら
13.1
木材・廃材など
22.6
その他(太陽熱、水力発電など)
4.2
再生可能エネルギー供給量合計
89.1
(出所:Energistatistik 2001 2000年/単位:pj=1015jouie)
デンマークの洋上ウィンドファーム

これからの発電は、自然エネルギーの活用を

温暖化を防ぎ環境を守る太陽光、風力、バイオマスなどに

2号機の稼働で心配される

神戸市は電磁波対策を急げ

 神鋼石炭火力発電所は、4月から2号機が稼働、140万kwのフル営業運転が始まります。

 イオウ酸化物やチッソ酸化物、ばいじんなどの有害物質や地球温暖化を進める二酸化炭素の排出倍加とあわせて、送電線からの電磁波の増大も心配されます。

 「高圧送電線などからの超低周波電磁波が多い環境で暮らす子供は、白血病の発症率が2倍以上になる」との国立がんセンターなどの調査結果も出ています。ところが行政はWHOの基準作りを待ってと、対策を行っていません。一方、欧米の各国では、「21世紀の公害」として規制や「住宅近くの送電線の撤去」などいろいろな対策を始めています。 現在でも高い数値が出ている味泥交差点前などは、早急に調査と対策が必要です。

【神戸新聞1月14日 あなたの科学欄】

■検証 電磁波 4

小児白血病  

強さ4倍で発症率倍増

 高圧送電線や一部の家電製品から出る超低周波電磁波のレベルが高い環境で暮らす子供は、白血病発症率が2倍以上ー。国内初の全国規模の易学調査結果だ。

 国立環境研究所の兜真徳首席研究官や国立ガンセンターが実施し、この春最終公表された。

 15歳以下の子供で、健康な約600人、白血病患者約300人の子供部屋の電磁波を1週間測定し、家電製品の使用状況や屋外の送電線までの距離を含め統計処理した。

 すると、日常生活平均の4倍以上になる0.4マイクロテスラ異常の環境では、発症率が少なくとも倍増。こうした家庭は1%未満で、ほとんどが近くに高圧送電線があった。宇部委の調査のリスク地とほぼ一致し、電磁波の健康影響を敢闘する世界保健機関(WHO)専門家会議でも報告された。

 兜研究官等は、人間の乳ガン最秒に日常生活で浴びるのに近いレベルの超低周波電磁波を照射してみた。すると、電磁波に感受性があるタイプの乳ガン細胞では、特有のホルモンの働きが阻害され、ガン細胞の増殖抑制作用が低下した。

 兜研究官は、電磁波の人体影響について「WHOは予防的に対応すべきだと指摘しており、安全性を優先した対策が必要になる」と話している。

※写真説明:子供部屋に設置された電磁波用の測定器(兜真徳国立環境研究所主席研究官提供)