灘区連絡会10月ビラ

発行:神鋼石炭火力発電公害問題灘区連絡会

灘区深田町3−5−1 灘民主商工会内

   TEL:078−843−7181


市民のみなさん

地球環境をこわす石炭火力発電は時代遅れです。

年間200万トンのCO2(二酸化炭素)排出の神鋼石炭火力発電は温暖化を一層進める

電気料金の高すぎる原因は?

 神鋼石炭火力発電所の年間売り上げは600億円で、営業利益は200億円(04年7月6日「ガイアの夜明け」放送)と利益率30%になっています。一方、関西電力も神鋼より購入することで膨大なもうけをあげています。平成14年度事後報告で神鋼は、44億kw(1号機のみ)発電したと発表。現在は2機なので関電は88億kwを600億円で購入することになります。1kwの購入価格は6.82円と関電の発電コストを大幅に下回る価格で購入していますが、一般家庭の電気代は1kw21.37円ですので、3.1倍の価格で販売しています。

 日本の電気代は高いから「自由化」してやすくすると一般企業にも参入できる制度を導入しましたが、神鋼と関電が膨大な利益を得ただけになっています。

計算式
1kwの買い上げ価格=600億円÷88億kw(1号機の年間発電量)=6.82円
関電の総売上は=(21.37−6.82)×88億kw=1,280億4千万円
公害を未然に防ぎ、安心・安全のためにも
        住民代表も含めた「環境保全協定」を

 神鋼石炭火力発電所で7月4日、8月4日と続いて送電系統の事故が起きました。2回の事故は、住民の通報での新聞報道や、近畿経産省への問い合わせでわかりました。神戸市と神鋼が結んでいる「環境保全協定」は、発電所の事故やトラブルなどでの地元住民への報告・公表義務は一切ありません。

 これでは神鋼の都合の悪いことを「隠そう」としていると言われても仕方がありません。せめて、他の発電所並みに、排出物の毎月公表などと併せて、運転情報の公表・公開を行うのが最低限の義務では内でしょうか。

2号機は、点検のため11月末まで休止中!

これからの発電は、自然エネルギーの活用を

温暖化を防ぎ環境を守る太陽光、風力、バイオマスなどに

地球温暖化は待ったなし
温暖化ガス削減の京都議定書発効へ

 地球温暖化は21世紀終わりまでに、平均気温が最大で5.8度も上昇すると指摘されています。洪水や熱波、干ばつ・水不足、海面上昇をはじめ、健康や食料への取り返しのつかない影響が予測されています。この夏の猛暑や記録的な台風の上陸、集中豪雨など、温暖化を肌身に感じる事態が進行しています。
 7年前に採択された温暖化防止のための京都議定書を先月末のロシアが批准を閣議決定したことで、発行条件が整うことになりました。温暖化防止の緊急性からは遅れているとはいえ、貴重な一歩を踏み出しました。

京都議定書とは?

 地球温暖化を防止するために、97年に開かれた地球温暖化防止京都会議で締結された議定書。先進国全体で2008年〜12年の間に、1990年比で温室効果ガスを5.2%削減を決めた。各国ごとの目標は、欧州連合が8%、米国7%、日本6%等。米国は賛成しながら離脱、豪州だけが米国に同調している。

自然エネルギーへの切り替えで遅れを取り戻そう

 温室効果ガス排出量の削減目標は、2012年度の時点で1990年比5.2%削減です。温暖化の驚異にされされている太平洋やインド洋の諸島からすれば、5%程度の削減はあまりにも小さく、しかも90年に比べると2酸化炭素の排出量は増えています。世界最大の2酸化炭素排出国のアメリカには、重大な責任がありますが、京都議定書からも離脱しています。

対応が迫られる日本の姿勢

 日本は、6%の削減が義務づけられていますが、02年度の温室効果ガス排出実績は、90年比で7.6%増加しており、13%の削減が必要です。温室効果ガスの削減には、節電など個人や家庭での努力も大事ですが、排出量の80%を占める企業・公共部門で削減することが重要。2酸化炭素を大量に排出する石炭などの化石燃料の火力発電所は制限し、風力や太陽光など自然エネルギーに切り替えを積極的に推進することが、政府に求められています。